やるのかなあやるのかなあと思っていたフジロックがとうとう始まり終わっていった。
正直、楽しみではあった。去年軒並み夏フェスが中止になってしまい、大人数の人が集まるフェスなど次出来るのはいつになるにだろうと考えるとものすごく悲しかったので、今年は感染に気をつけて開催されると聞いたときは嬉しかったのだ。けれどコロナの感染拡大は止まらず、ロッキンもライジングサンも中止になってしまい、まあそうだよな・・・と寂しさを感じており、そんな中開催されたフジロックフェスティバル。
色々な理由から参加はしていない。コロナのことだけでなく、体調のせいで今フェスに行ける元気は全くないし、そもそも私の家から苗場は遠すぎて交通費だけで何万もかかる。だからYouTube配信はとてもありがたかった。
けれど、やはり、予想通り、当たり前なんだけれども、めちゃくちゃ密だった。当たり前なのだ。密にならないわけはない。なので、ステージを見ている時は楽しいのだがお客さん達が映ると複雑な気持ちになる。
オリンピックと同じだった。試合自体はすごく感動するのに、今オリンピックをやっている場合なのだろうかと思うと心が暗くなった。
こんな気持ちになるくらいなら、去年みたいにフェス自体は中止にして過去のライブ映像を流してくれていたほうが良かったのかもしれないと思って悲しい気持ちになった。そう、去年2020年は、過去のフジロックをより抜きで見せてくれてそれはそれでおおいに感動したのだった。初めてスパチャというやつで投げ銭までした。でもテレビではコロナにかかった人が自宅療養中に亡くなったというニュースがずっと流れていて、とてもじゃないけれど手放しで心から楽しむことができなかったのだ。
ただそれでもアーティストの方々はかっこよかった。マイクにトンボがとまったまま歌い続けたくるり、画面の向こうの人のことなんて考えてない、今ここにいる人のためだけに歌うと言っていたTempalay。(Twitterでは、それでも好きだよTempalay。と、配信視聴組の人達が何人もつぶやいていてなんて愛にあふれているんだろうと思った。)配信で見ても演出がすごすぎたMillennium Parade。2日目は全然見られなかったけれど、3日目に見たTHE BLUE HARBは人々の心におおいに訴えかけていたのも分かるし、平沢進のものすごい世界観、瀧さんが戻ってきた電気グルーヴ。
YouTubeにべたづきになれなかったので全ては見られなかったけれど、やっぱり音楽は素晴らしい。人の心を救う。でもだからこそ無観客配信でも良かったのでは・・・と思ってしまった。
ああ私もフェスに行きたい。ライブに行きたい。県を跨ぎたい。
結局はそれにつきる。来年はどうなるのだろう。