『関ジャム 完全燃SHOW』を見ていたら、蔦谷好位置さんが、米津玄師さんの「KICK BACK」の出だしがRadioheadのパラノイドアンドロイドのリフとほぼ同じと言っていて、聞いてみたら本当にそうで鳥肌がバーッと立った。
Radioheadのパラノイドアンドロイドなんてめちゃくちゃ聴きまくってきた10代20代だったのに全然気付かなかった悔しさもあった。
Radioheadといえば、LINE MUSICにRadioheadの曲が11曲しか入っていなくて驚く。サブスクサブスク言うけど、聴きたい曲がサブスクに入っていないことが多いのだ。なのにレンタル業界はサブスクのおかげでどんどん業績が悪化し、TSUTAYAは潰れまくり、かろうじて残っているTSUTAYAもレンタルCDのスペースがどんどん削られている。
iPodも生産停止になってしまって、生産停止の発表を受けてすぐiPod touchを1つ買ったけれども、それが使えなくなったら一体どうしたらいいのだろうという気持ちになっている。iPhoneに音楽を入れて聴けばいいの?それは簡単にできる?
先日、デイミアン・チャゼル監督の「バビロン」を観た。
サイレント映画からトーキー映画に移り変わっていく激動の時代が描かれた作品で、過激表現が多すぎて賛否両論あるらしいけど私はとても好きだと思った映画だった。
その中で描かれていた時代の変化、変化していく時代に取り残されそうになり苦悩する人々の姿が苦しそうで観ていて辛くなった。
サイレント映画でスーパースターだった人達が、セリフを自分で発するトーキー映画に対応できず、どんどん落ちぶれていってしまう。
「サイレントからトーキーへ」という時代の流れは、映画史の年表を見れば1行で済んでしまう内容だ。
けれども、そんな、1つの時代が終わるなんてことが、そんなあっさり済んでしまうわけはないのだ。その中には、変化に対応しきれなかった人々の苦悩が必ずある。
今我々が、アナログからデジタルに移行される世の中にやきもきしたり、不安を感じたりしていることも、大きな歴史で見ると教科書1行にも満たない、ほんの小さな出来事なんだろう。
けれどもそこには数え切れないほど多くの人の営みと苦悩がある。
デジタルにもついて行きたいけれども、アナログも忘れたくない。そのちょうどいいバランスを取りながら生きて行きたいと思う。